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戸隠神社奥社へと続く杉並木の参道

　信州を代表する観光地である戸隠。長野市街地から車で30分ほどの場所にあり、日本3大そばのひとつに数えられる戸隠そばが有名。戸隠の清冽な水で引締めた冷たいそばは、のど越しが抜群。ハイシーズンには行列になるほどの人気の店も。近年開運のパワースポットとしても注目を浴びている戸隠神社は、霊山・戸隠山の麓に、奥社・中社・宝光社・九頭龍社・火之御子社の五社からなり、創建以来二千年余りの歴史をもつ。

　長引くコロナ禍のなか、キャンプをはじめ、アウトドアでの遊びが人気を高めてきている。長野県内でもトップクラスの規模と人気を誇る戸隠キャンプ場やスキー場もあり、一年を通して県内外から観光客が集う。

　「こぢんまりと、人と人とのつながりを大事にしたい。このコロナ禍だからこそ、気づけたことです。家族だけでの結婚式や、写真撮影だけでもいい。このご時世で、ウェディングをあきらめている方に、戸隠の森でのウェディングを伝えたいです」

　FOREST WEDDING TOGAKUSHI（フォレストウェディング戸隠）のウェディングプランナー里野町子さんは話す。

　町子さんは、長野市戸隠高原にあるフレンチを楽しむ宿「山の庭タンネ」の女将。宿は創業約60年で、戸隠神社奥社の大鳥居からほど近くにある。豊かな自然に囲まれた戸隠を愛する常連客が集うロッジだ。町子さんの夫、2代目の里野晋吾さんがシェフとして腕をふるうフレンチ料理が楽しめる美食の宿。

　新型コロナの感染拡大にともない、色々なことがストップしてしまった2020年。これから宿をどう展開していこうか、何ができるのかを考えた時にアイデアとして浮かんだことが、戸隠の自然の中でのウェディングだったと町子さんは話す。
　
　「通っていたお花屋さんのトータルフラワーコーディネーター（Flavor of flower）柳澤崇さんとお話しするなかで、お花とタンネの料理をコラボし、戸隠キャンプ場という壮大なエリアでガーデンウェディングをしようと意気投合しました」

　戸隠の森を会場にオーダーメイドの結婚式を提案する「FOREST WEDDING TOGAKUSHI」が立ちあがり、現在はフリーで活動するフォトグラファーの伊藤淳さんとヘアメイクの石井泰子さんのチーム体制で活動している。それぞれの思いがひとつになって始まったプロジェクトは、アウトドアでの時間を楽みたいという時代の空気に乗り動き始めた。

　「ウェディングフォトだけでも残したいとお問い合わせが増えてきました。春の新緑から始まり、紅葉の中も素敵だし、真っ白な雪景色の中での撮影もできます。

　これまでよりも自由な考え方のおふたりが多い。そんなにかしこまってやりたくない、家族だけでこぢんまりとお式を挙げたい方も、フォトだけでいい方も100人いたら100通りのシチュエーションのウェディングをお客様と計画したいです」

　撮影の舞台は、戸隠神社奥社の杉並木や小鳥ヶ池、戸隠キャンプ場などお好みの場所で。最近のおすすめは、天空のウェディングだという。戸隠スキー場敷地内の怪無山にある絶景のスポット。あまり一般の人は足を踏み入れない場所で、特別な許可を得て撮影することができる。

　「どこかいい撮影スポットがないかなあと探していた時に、この場所を見つけました。結婚式場も素敵ですが、この戸隠の自然の中でのウェディングは、そこから飛び越えた要素があると思います。

　ドレスはシンプルなほどいい。秋の撮影では花嫁さんがウェディングドレスに白いニットカーディガンを羽織っていて、それがとても素敵で。フラワーコーディネーターの柳澤さんが、風景とお嫁さんを一層引きたててくれるブーケをしつらえてくれるので、戸隠の自然に溶け込んでナチュラルな写真が撮れます」

　戸隠キャンプ場でのガーデンウェディングは、ブナの巨木のシンボルツリーの前で、人前式をして誓い合う。光あふれる日中はもちろん、星空の下でのパーティーも可能。キャンプが好きな方には、装飾してスイートルームにしたプレミアムテントに宿泊もできる。　

　「戸隠でのウェディングは和でもいいし、洋でもいい。本当にロケーションが素敵なところ。狭いエリアですが、いいところだなあと改めて思います。

　授かり婚、晩婚、再婚の方でウェディングを諦めている方に、一緒にやりませんかと提案したいです。ペットと一緒にもいいですよね。愛しあい、その時を誓いあうおふたりのウェディングを全力でサポート致します」

　人生に一度しかない、かけがえのない瞬間を戸隠の森で過ごしませんか。