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この記事は2023年冬号です

信州まし野ワイン
野沢温泉フキヤの温泉まんぢう

フキヤ商店

〒389-2502 長野県下高井郡野沢温泉村豊郷9350

TEL:0269-85-2110 
https://www.fukiya.jp

増野地区の果樹園(松川町)

歴史も規模も雪質も日本屈指の野沢温泉スキー場

 長野県の北部に位置し、南側は毛無山の尾根を境に木島平村に接し、西側は千曲川を隔てて飯山市と接している野沢温泉村。村内に30余りの源泉があり、「外湯」と呼ばれる共同浴場が温泉街に13ヵ所点在。それぞれの外湯は、その周辺の住民が「湯仲間」という制度をつくり、管理、維持をしている。
 野沢温泉村は、日本を代表するスキーヤーを生みだしてきた日本最大級のビッグなスキーエリア。野沢温泉スキー場は毛無山(1650メートル)から山麓にかけて広がり、最長滑走距離はなんと10キロ、標高差1085メートル、面積、歴史、積雪など日本トップクラスにランクされている。


 日本有数の豪雪地である野沢温泉村は、奈良時代に、修行僧によって発見されたと伝わる温泉地。昔ながらのしっとりとした風情ある温泉街が人気。冬は県内外からスキー客が多く訪れ、一年で一番にぎわう季節。

 温泉街のメインストリート「大湯通り」に位置する「フキヤ商店」は明治37年創業の老舗土産店であり、温泉まんじゅうの製造販売をしている。

 

 「創業当初は日用品などを扱うお店でしたが、温泉まんじゅうを作り始めたのは大正時代だと聞いています」と4代目社長の河野得世さんは話す。

 温泉まんじゅうと言えば、温泉地のお土産の定番として知られ、日本各地で愛され続ける銘菓。フキヤ商店では昔から“温泉まんぢう”という名で販売している。

 

 「2代目の時に、温泉地ならではのお菓子として温泉まんじゅうを販売し始めました。初めはあんこ屋さんのあんを使っていたそうですが、強いこだわりがあり、自家製あんに切り替えたようです」

 

 菓子作りの職人として働く工場長の富井武美さんは、21歳の時からフキヤ商店で働き40年を超える。

 「先代がとても研究熱心で、色々な温泉まんじゅうを食べ歩いて試行錯誤し、現在の自家製のあんや、ふっくらした生地の温泉まんじゅうになりました。教わったことを忠実に、昔ながらのフキヤの味を変えないように作ることを大事にしています」と話す。

 

 あずきは北海道十勝産を使用。北海道産のあずきは安定していて、むらなく均一にあんができると工場長の武美さんは話す。生地やあん作りのレシピは昔からほとんど変わらないが、時代にあわせてあんの甘さはひかえめに調整しているという。

 

 「ふっくら感が出るように、生地に卵を多く使っていることが特徴です。そして、スチームで一気に短時間で蒸しあげるのではなく、時間をかけて蒸気で蒸すのがおいしさの秘訣です。

 季節の変わり目や天候によって、適した微妙な水分調整も必要。何気なくやっているけど、まんじゅう作りは奥が深いなと思います」と工場長の武美さん。

 

 4代目社長の得世さんは、「蒸したてもおいしいけれど、少し冷めた方が、生地やあずきの香りがひきたっておいしいと思います。村には4軒の温泉まんじゅう屋さんがありますが、材料はシンプルなのにちょっとした違いで味の個性が出ますよね」と話す。

 

 「フキヤの温泉まんぢうは、焼印にもこだわっています。オリジナルの焼印で、栗入りのまんぢうは栗の形にしています。今は焼印の職人さんもそうですし、蒸籠などを作る職人さんも減っていて、道具が手に入りづらくなってきました。ステンレス素材などの近代的なものもありますが、蒸しあがりがやっぱり違うんですよね。

 続けていくうえで、徐々に何かを変えなければいけない部分もあるんでしょうけど、先代達が確立した昔ながらの温泉まんじゅうを守っていきたい。長年、好んで食べてくださるお客様に、あぁこれがフキヤの味よねって安心して食べていただきたいですね。日本人が昔から好んで食べているお菓子として、これからもフキヤの“温泉まんぢう”を作り続けていきたいと思います」

 



〈“温泉まんぢう”は箱詰めで10個入りや15個入りなどで販売。1個120円でバラ売りもしている。“栗入り温泉まんぢう”10個入りや15個入り、自家製つぶあんをたっぷり使ったうす皮の“田舎まんぢう”も人気。〉
営業時間は午前9時~午後7時(売り切れ次第終了)、不定休。
冬期間のみ全国配送しています。


フキヤ商店

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